編集基準。

 

こんにちは、ポプシクリップ。です。

 

今日は編集に対する想いや考えなどをちょっとだけ。

 

 

もともとサイトをはじめるにあたって、文章表現や掲載記事の可否の判断基準となるものが必要だろうと思って、制作のガイドラインを作って対応してきました。といっても、そんな大したものではなくよくあるライティングの基本をまとめたものに、音楽業界の特長を組み合わせたものです。二重表現はしない、とか同一記事内の表現は統一するとか、アルバムタイトルは二重括弧『』を使うとか、「頂きます」はNGで「いただきます」と表現するとか、V発音は基本的に「ヴ」で表現するとか、専門用語は極力排除するとか、記事に関する裏どりを複数行うとか・・・都合により完全に守れているわけでもないんですが、基本的にこの考え方で作ってきました。そうすることでサイトを少しでも読みやすくするのと一定の品質を保てるようになるからです。そう教わって取りくんできました。

 

 

ただそればかりでは駄目だなあと思います。

 

これらの文章表現に関する規定というのは、読み手へのわかりやすさという観点が第一で作られています。でもアーティストの方、ミュージシャンでもとりわけ作詞をされる方というのは、言葉に対する感度が人一倍強いんですよね。そういった方々が紡ぎだす文章は、一般的な記事ではなく、作品として捉える考え方も持たなければいけません。このバランスが非常に難しいなあとつくづく感じました。

 

 

例えばある記事でアーティストの方に書いていただいた文章があるとします。アーティストの方が一生懸命考えて推敲してくれた文章であったとします。でも、それが例えば二重表現でわかりづらかったりした場合に編集側としたらどうするのが正しいのでしょうか?読者のことを考えて、読みやすく二重表現を変更するほうがいいのか、それとも作家性を重視し、そのままにしておいたほうがいいのか?

 

ケースバイケースと言ってしまえばそれまでなんですが、アーティスト各々によって考え方が異なるんですね。文意を変えない範囲であればいいといってくれる方もいますし、いやいや意図をもって書いているわけだから一切変更はしないで欲しいという方もいます。

 

 

実はこのことで以前あるアーティストの方からお叱りをいただいたことがありました。悪気はまったくなかったのですが、その方の気分を害してしまったのです。寄稿文とインタビューの違いやそれぞれに対する解釈の誤解などがあったため、起きてしまった出来事でした。何よりも私自身の未熟さが招いたことでもありました。ただ幸運にもその方とはその後、じっくりお話をさせていただき理解いただきました。

 

色々な考え方があると思いますが、ポプシクリップ。としてはアーティストが伝えたいことを正確にお届けできるようなサイトにしていきたいなとは思っています。

 

まだまだな部分もありますが頑張ります。