はじめてイベントを開催したときに準備した4つの方法。

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POPS Parade Festival@表参道GROUND/撮影 山崎ゆり
POPS Parade Festival@表参道GROUND/撮影 山崎ゆり

 

写真は1月にやったイベントのときのものです。

懐かしいですね。

 

 


音楽イベントってどうやったらできるんですか?


最近こんな質問をいただくことがあります。
こう答えることが多いです。


企画を考えて出演者と会場など関係者に説明してまわるだけですよと。

 


「だけ」と書いていますがこれが大変だったりします。
知人友人とやる身内イベントとは違いアーティストにオファーする場合は特に大変です。

職場でプレゼン資料作って持ち回って関係者に納得していただけるよう努力して…普通の仕事と同じです。

相手にもよりますが中でも自分との関係性がほとんどないアーティストの方にご出演いただくのは本当に難しいです。また関係ができてきたとしてもやっぱり難しい。それでも地道にやっていれば誰でもできるようになると思います。


僕も最初はどうしていいかわかりませんでした。知り合いが一人もいないなか、まずは現場を見るのがいいのでは?と思ってひたすらライブに通い続けました。その際スタッフやアーティストがどういう動きをしているのか、物販はどんな感じでやっているのかなど色々観察したり、たまに出演者と話す機会があったときに色々聞いたりして情報を集めました。

学生時代にけいおんサークルに入っていれば当たり前のように学べたことも(笑)、外部から見たら結構ハードル高いんですよね。まあこれは何かをやろうとしたときは何でも同じだと思いますけど。



その上で下記のステップを踏んで体で覚えていきました。


1.カヴァーバンドを作って人の主催するライヴイベントに出演する

→ 出演者の気持ちを理解する。イベント出演するために必要な手続きを学びました。



これは凄く勉強になりました。ライヴハウスのビジネスモデルもわかったし、世の中にはボッタクリのイベンターさんがたくさんいるんだなとか(笑)、そもそもイベンターという存在があることを知ったのもこのときです。それまでイベントというのは、イベント会社やチケット会社(ぴあとか)、会場(ライヴハウス、ホール)、アーティスト事務所、レコード会社などが企画するものだとばかり思っていたのです。

 

また出演することがどれだけ大変か肌で感じることができたのも大きいですね。些細なことですが、POPS Parade で出演者に水やのど飴などを用意することが多いのはこの時の体験があるからなんですよね。ステージは暑いし(笑)、喉乾くしね。たまにケータリングも用意したりも。とにかく出演者に喜んでもらいたいという気持ちからですが、ちょっとしたケータリングなどは喜ばれることが多いですね。



2.ネットで知り合ったイベンターさんに頼んでボランティア・スタッフとして参加させてもらう

→ イベント企画側として運営のやり方やノウハウを学びました。会場やギャラの相場なども、色々なケースがあることを知りました。


僕の場合は3人のイベンターさんにお願いして各々でスタッフをやらせてもらいました。本当に感謝しています。イベンターさんによってやり方が違うことも、ここで知りました。皆さん個性があって面白いんですよね(笑)。また一番気になるギャランティ(謝礼)の相場や決め方についてもある程度わかりました。ただ、これはすごく難しくてイベント毎で変わります。同じアーティストでもイベントによってギャラは全く異なるんですよね。チャージバック(成果報酬型)だとそのバンドが集客した人数によって変わりますし、固定型だと集客規模に関わらず一定だったり。ライヴハウスが企画するイベントだとチャージバックが多いですね。ホールやフェス形式などの大型のものになると固定型が多いかな。いずれにせよアーティストの要望を踏まえながら個別交渉で決まります。

 


3.イベント関係の本を読む

→ タワレコでライヴやイベント関係の本を買って読み漁りました。


フェスの作り方とか大型のイベントのものが多かったんですけど、節々で参考になることがたくさん書いてあり勉強になりました。会場予約のやり方やチケット流通の仕組み、手数料の相場、JASRACへの支払いや保険など付帯する知識などを得ることができたのは大きかったですね。


僕の場合ここまで学ぶのに一年半もかかってしまいました(笑)。いきなりやっても良かったのかもしれませんが絶対に失敗したくなかったので念入りに準備というか、細部まで自分でイメージできるようになりたかったんです。失敗して大赤字でも出そうものなら家族から何言われるかわからなかったし(笑)。また小さいながらもサイトの看板背負ってやる以上は何かあると色々な方にご迷惑をおかけしてしまうこともあって、絶対に失敗できなかったんです。

 
一通り学んだ上で、いよいよ自分の企画を考えますが、次に取り組んだのは企画を考え、またその書き方を知ることでした。音楽イベントの企画書の書き方で、何がポイントなのかよくわからなかったのです。

 



4.音楽イベントの企画書の事例を入手し書き方を学ぶ

→ 音楽イベントそのものの企画書は入手できなかったんですけど、少し前に会社で街頭イベントや音楽プロモーションの企画をやっていたのでそれらを参考にした上で、知り合いのイベンターさんやライヴハウスのブッキング担当の方に見てもらうなどしました。

・・・ちなみに僕の知っているイベンターさんで企画書を書いている人は一人もいなかったんですよね(笑)。だから音楽イベントで企画書は不要なのかもしれません。ただ僕の場合は簡単な一枚ものでもなるべく作るようにはしています。自分の整理にもなるのと、なんだかんだあると抜け漏れが防げて便利なので。

 

このとき 強く感じたのは「何のためにやるイベントか?」ということです。企画主旨、チャリティ目的なのか、誰かのレコ発なのか、売上目的か、プロモーション目的 か、お祝いなのかなどなど。ここが肝でしっかり共感を得るものにしないとなかなか動いていただくことができないんですよね。まあ結果として楽しければいいということもあるんですけど(笑)、僕の場合はイベントをやることが目的化しないよう気をつけています。かたいかもしれませんね。目的を考えていないと続けることが多分できないんですよ。好きだから、楽しいからだけが通じるのはもって三回までかな。

 

 

 


ここまでできたらあとは会場を抑えて、アーティストに出演交渉をすることになります。

企画の主旨や日程、出演条件があえば出てくれますし、合わなかったらダメという。

 

ちなみに僕が最初に企画したイベントの集客は60人でした。

これが多いのか少ないのかはわかりませんが収支もトントンにできたのでよかったとは思っています。



経験上、どの会場でやるか?、組み合わせはかなり大事です。先ほど企画が大事とは書いたけど、イベントの目的と同じくらいアーティスト側から見たらこれが大事。出演者側もこの会場だったらやりたいとか、あのアーティストと一緒にやれるんだったら出てもいいとかものすごくあるんですね。アーティスト同士の人間関係もありますしね。そんなところまで外部の人間にわかるわけない!、と思うかもしれませんが事実これはあります。

 

これを知るにはオファーしたい出演者の過去イベントのブッキングを見るのがいいと思います。過去誰と一緒に出演しているのか? これをじいっと見ているとアーティスト同士のつながりが見えてくるんです。あとはツイッターなどの発言も参考になるでしょうね。僕もはじめてオファーするバンドの場合はここを徹底的に調べます。その上で一緒に出演したらきっとお互いに楽しんでくれるのでは?と考えながらオファーすることが多いですね。全てが全てではないですけど、イベントとしてまとめるためにもできる限り心がけています。

 

 

なおイベントは主催者の考え一つでいくらでも変わります。

僕は上記4つのステップを踏んでからはじめましたけど、そんな人は他にはいないかもしれません。あくまで一つの事例としてご参考いただければ幸いです。

 

 

 

イベントのことについては、他にも学んだことがいくつかあるので、またの機会に書きたいと思います。

 

 

しかしスマホで文章書くのは大変ですね。

立ったままだとポメラも使えない。

 

 

・・・次のPOPS Paradeは2月に予定しているポプシクリップ。です。

 

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