音楽イベントの企画を立てるときの考え方。

こんばんは。

ポプシクリップ。です。


大分前のことですが音楽イベントの企画について書いたらわりと反響がありました。検索で引っかかるらしく今でもアクセスがあるということで、今日はそのことについて少し補足できればと思います。



音楽イベントを企画する上で大事なことは何なのか色々考えているのですが、私のような立場の人間の場合、結局は企画主旨と出演者メリットを提案できるかどうか、あと諦めないという、仕事をする上で極々当たり前なことに行き着きます。(もちろん人間関係もありますが、それは最後)



パッケージが売れないからライヴで稼ぐ業界動向もあり、音楽イベントは山ほどありますよね。大きなものだと昔はフジロックとサマソニだけでしたが、邦楽フェスとして定着したロッキンオンジャパンフェスに、ライジングサン、ミュージックシティ天神といった地方発のフェス、くるり主催の京都音楽博覧会やアジカン主催のナノムゲンフェスなどアーティスト起案のものまで、もう数え切れないくらいあります。


最近は複数のライヴハウスを使い自由に出入りできるサーキットイベントも増えてきて大変ですよね(笑)



そんなイベント乱世の中で自らイベントをやるのはなかなか難しいなあというのを肌で感じています。比較されたとき、自分のイベントに出演してもらうための理由を作るのが難しいからです。



そんな中私が考えていたのは、アーティストにどうやって貢献するか、それだけでした。もともとニュースリリースを始めて、次にインタヴューなどをやりはじめ、その次に取り組んだのがイベントです。音楽は文章だけで伝えるよりもやっぱり生演奏を見てもらうほうがいいし、リアルの場で紹介できる場所を作りたいというシンプルな発想でしたが、この発想が結果として良かった。



それは出演依頼をする際にパッケージでご提案ができかつ、面でお話ができるからですね。ニュースリリースやインタヴュー、イベント、その後のレポートと様々なかたちで貢献できるので、その場限りの点のお話にはならず、継続して話ができるから、ミュージシャン側にも聞いてもらいやすいのです。インタヴューはいいけどイベントは日程合わないからまたの機会にとか、その逆もよくあります。



またそこそこ大きな会社が企画するイベントを除けば個人ベースでこれらを全て手がけている人は少ないようなのでそれが差別化にも繋がっています(ただイベントはそう何回もできないので、普段はリリースやインタヴュー、ライヴレポートなど中心にお役立ちをしつつ、時折イベントもって流れですね)



アーティストに提案するメリットについては色々考えられますけど、私が一番意識しているのは、ファンを増やせる提案になるかどうか。もちろんノルマは一切課しません。


イベントライヴは出演者にとっては新しいファンを獲得する場なんですね。その際の獲得効率は高い方がアーティストにとっていいと思うんです。


・音楽ジャンル

・ファンの年代層と彼らの学生時代に流行っていた音楽シーン

・バンドかシンガーソングライターか

・男性ヴォーカルか女性ヴォーカルか

・出演者の年代層

・出演者が新たに獲得したいファン層

・会場、地域

・出演者の生き様



他にも切り口はたくさんあるのですが、何かしら出演者の新しいファンの獲得に繋がるような企画、ブッキングを考えながら提案することで参加してもらえるようにご相談をしています。もちろん失敗もありますけど、大事なのはそういうことを考える視点だと思うのです。



アーティストによって望むものは異なりますから、それらも考えながら提案をしていくことが、主催者にとっても出演者にとってもいい結果につながります。例えば私はよく誰と出演したいのかをバンドさんに聞きます。それはいざ出演をお願いする際にタイミングが合って実現できれば、そのアーティストは喜んでくれるじゃないですか?だったらやろうという気になるだろうし(笑)


またある40代のバンドは20代のファンを増やしたいと話していたので音楽ジャンルをある程度合わせた上でベテランと若手の組み合わせにしたこともあります。自分にできることはたかが知れてるのでそれでもダメなときはダメなんですけど、一生懸命やってると気持ちが伝わって出演してもらえることもあります。過去には7回目のオファーでやっと出演してもらえたバンドもいました(^^)



ブッキングひとつとっても、そのバンドのファンに事前に聞いてみるとか、今はネットがあるのでAmazonの関連商品に出てくるかとか、検索キーワードで関連性見るとか、できることはたくさんあってそれらで仮説を立ててみて検討する、このひと手間をやると次に繋がったり。



音楽イベントの企画の立て方、考え方は色々あります。立場によっても異なるので、あくまでひとつの考え方の事例として参考になれば。



そしてオファーして断られても最後は諦めないこと、断られるには理由があるのですから、それをひとつひとつ改善すればいいのです。それに尽きます(笑)。

 

これからものんびり頑張ります。

 

 

 

 

 

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