スカートの澤部渡さんにインタヴューをさせていただきました。
インタヴューしたのは五月のとある週末のお昼。澤部さんには昨年サードアルバム『ひみつ』リリース時に初めてインタヴューさせていただいて、今回で二回目です。
ライヴもちょこちょこ見に行っているので久しぶりという感じでもないのですが、ライヴを見にいくときとインタヴューするときではこちらの心持ちは180度違うので、やはり緊張はします。
場所は下北沢のとあるカフェ。しかも案内された席は昨年インタヴューしたのと同じ場所でした(^.^)
インタヴュー内容は記事を見てもらいたいのですが、お話を聞いて思ったのは澤部さんがこの一年で大きく成長されたということ。大分貫禄がついてきたし、去年はお互いに緊張していましたが、今回は適度に緊張しつつもリラックスしてお話を伺うことができました。
事前に調べた中で言うと、私は澤部さんが非常にいい状況で活動されていると。ファンも着実に増えているしCDの売行きもいいみたいだし、何より澤部さんが大好きなミュージシャンと仕事もされていてこれ以上のことってなかなかないなと。ただ絶好調ではあるけれど少し引っかかるものもあると話していました。仕事でもありますよね。仕事ができるようになるにつれて一つの一つの階段を登る高さが、ハードルが高くなっていくことが。多分そういうことなんじゃないかなと。
個人的にはその壁を一つ乗り越えるきっかけになるかもしれないのが今度スカートさんが渋谷クアトロでやるライヴなのではないかと思っています。もちろん勝手な憶測ですけどね。
あとこんな話もしました。90年代に数百万枚売れたあるアーティストが最近のアルバムでは数十万枚しか売れなかった。当時いた数百万人のファンはどこに消えたのか?と。
個人的には環境変化に耐えられるファンではなかっただけなのだとシンプルに考えています。曲ありきだと音楽の方向性や生活環境が変わると離れてしまうけど、アーティストありきだったらそうはならないシンプルな原則なんだろうなと。
あとこれって別に音楽に限ったことではなくて趣味嗜好はそのときの気分だったり年齢にも応じてどんどん変わるものなので、そういうものだと割り切って捉えたほうがいいとは思ってます。水やお米のような生活必需品ではないですしね。そのときいた数百万人は今は他のことに興味が移ったってだけで、その興味を持たせ続けられなかったのは、マーケティングの問題もあるし、その数百万人が興味を持てる音楽を今は作れていないアーティスト側の問題もあるということなんだろうと。
新作、非常にいいです。彼がこだわる耐久性のある音楽、安易に消費されつくされない楽曲は、何度も聴きたくなる魅力があり、何かの魔法がかかったようです。そう、ひっかかりがある。
人気が出始めてからも変わらずDIYで地道にやっている活動スタンスなどからは彼の堅実さがわかります。インタヴューの際、何故レーベルや事務所に所属しないのか?と聞いたのですが、その答えは非常に明快なものでした。考え方はゴメスの山田さんに近いかもしれません。
新作のサイダーの庭、シティポップス好きにはとくにたまらないと思います。ぜひ聴いてみてください。
そうそう昨年と同様、インタヴュー後にケーキを一緒に食べました。ものすごく美味しそうに食べるので彼と結婚する奥さんはきっとご飯の作りがいがあるだろうなと余計なことまで考えてしまいました(^ ^)
ポプシクリップ。がお届けしました。
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