MK日記。-バンドのマネージャーは付き人じゃないってことを最近感じた。

 

ここ数ヶ月、少しずつMKバンドのメンバーと交流を深めながら感じていることがある。

バンドのマネージャーって付き人じゃないんだな、ってこと。


前にもこのブログで少し書いたんだけど、マネージャーをやることが決まった時に最初に浮かんだのは青春野球漫画『タッチ』の南ちゃんだった。とはいえよくよく考えたら普段の仕事も山ほどある中、メンバーにべったり張り付いてなんて、そもそもできるわけないのだが。


もちろん相手の立場もあるだろう。もし上京したばかりで生活も安定していないようなバンドやアーティストだったら、いわゆる兄貴分のような感じで生活面も含めて面倒を見る、つまり付き人らしいこともやる必要があるのかもしれない。


でも僕が一緒に取り組んでいるバンドメンバーは、社会人として既に自立しているし、家族もいるメンバーが大半。お手伝いさん、使い走りのような役回りはそもそも期待されていないんだよね。最初はメンバーの練習にも毎週つき合う必要があるんじゃないかと思っていたけど、そういうのは不要だった(笑)。差し入れをたまに持って行ってもいいんじゃないかと思ったけど、特にいらないみたいだ。


もともと自分が得意とするのは、届け方の戦略・戦術やパブリシストとしてのコミュニケーション展開を考えて、メンバーに提案して実行していくことだから、自分が果たす役回りはわかっているつもりだったんだけど、マネージャーというと、やっぱり雑用含めて色々やらなきゃいけないんじゃないかと勝手に思いこんでいた節がある。それは周りでバンドのマネージャーをやっている人たちの姿を見たり、話を聞いてそう思っていたんだよね。でもバンド毎にやり方が違って当たりまえだから今は気にならない。ちなみに僕ら30代も半ばの世代のバンドって体育会系のカルチャーが色濃く残っているけれど、20代は全く違ってフラットだから世代によってこのあたりの感覚は捉え方が違うようだ。ライヴハウス育ちじゃない人が多いからだろうね。



先のことを見据えたストーリーというか展開を考えてメンバーにとってプラスとなるような提案をして、一緒に推進していく。バンドのマネージャーだろうが会社員として働こうが結局は同じであって、プレゼンするのがバンドのメンバーか、取引先かだけの違いだから一緒だよね。こんな単純なことに気付くのに数ヶ月もかかった。自立しているメンバーには付き人的な役割は不要で、それよりも具体的なプランを練って企画することが大事だってことだ。


まだまだメンバーのことを理解しきれていないし、何をどうやっていくのがいいのかも手探りだけど、今は小さなことでも実績を作って信頼してもらえるように取り組んでいけたらいいなと思う。


最近考えているのはプロモーションプランの設計図。

要素としては下記のようなことをいつやるべきなのかを色々組み立てている。


・リリース日

・リリース形式、配信、ハイレゾ、CD、アナログ

・情報解禁日とリリースまでに向けた立て続けのパブリシティ戦略

・イベントをやる場合のイメージと会場、ブッキング

・業界関係者への事前プロモーション、営業、関係作り

・予算見通しと費用対効果のKPI設定とその試算

・WEBメディア、ラジオメディア、その他への事前の情報提供タイミングとその方法

・アー写、MVやWEB、リリース資料などの制作物のスケジュールと大まかな概要

・ビジョンとコンセプト

etc.



一度プランを作って提示したところ、メンバーは大変興味を持ってくれた上に色んな話ができた。上記を一人でできるのか? という不安もなくはないけど(笑)、全部一応はやったことがあるから時間さえあればどれも何とかなるかなーとか。結局ねこのサイトをやってきた中で学んだことが全て活かせるんだよね。キャリアステップの観点でいっても多分理に適っている。


並べてみるとバンドのマネージャーってやること本当にたくさんあるんだなーと思う。でも会社仕事でプロジェクトマネージャーもやっていたからその経験がこういうところで生きていたり。その中で音楽ライター兼パブリシスト兼マネージャーという少し変わった立ち居ちで、色々な業界を知っているからこそできる自分だけの強みをしっかりと出していきたいな。存在意義を作らないとやる意味ないし、仲間にいれてくれたメンバーに申し訳ないからね。



頑張りまっす。

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