編集後記はまだまだ続きます。
今日は黒沢健一さんの記事についてのお話です。
このサイトが黒沢健一さんの音楽にも強い関心を持っていることは、多くの読者がご存知だと思います。昔あったL-Rメーリングリスト時代からの友達とは、出会って今年で18年です、18年。本当に早いもので。まさか黒沢さんに取材させていただけるようになるとは・・・僕自身もビックリです。21年前にL-Rを教えてくれた高校時代の同級生に心底感謝。
今回のマガジン、僕にとっては少し背伸び、チャレンジすると決めて取り組んだ雑誌です。予算もそうですが、何よりポプシクリップ。マガジンとしては初の全国流通版だったんですよね。これまではライヴ会場と都内のお店でしか販売していなかったので。これまでのリスナー歴をふりかえって、黒沢さんとSwinging Popsicleは収録したかったんです。
音楽ジャンルが違うんじゃないか？ といった意見も多々あるのですが（笑）、このサイトは黒沢さん（L⇔R）とSwinging Popsicleのファン・読者が多いサイトです。もちろん多くのギターポップファン、シティポップスファンが遊びに来てくださっているんですけれども、6年前にサイトをスタートしたときからずっと応援し続けてきてくれたのは、この二組のリスナー・ファンの友達でした。だからまずはその友達の期待に応えたいと思ったんです。それにポプシも健一さんもビートルズ、60年代洋楽にルーツを持っている共通点があって、音にもそれはちゃんと表れているんですよ。表現の仕方は違うけど、ルーツを大事にしながら自分たちの音楽を長年続けているそのスタンスは共通しているし、僕は大好きなんです。
数カ月前に健一さんの事務所に取材の申し込みをして、特集企画でOKもらっていたんですけれど、ちょうどビルボードライブと重なってしまい、タイミングが合わなかったんです。もう少し詳しく書きますと、単に合わなかったわけでもなくて・・・取材内容の詳細を事務所に送りました。来年はある意味アニバーサリーですから、延べ30時間くらいかけて準備したんです。これまでのキャリアや作品を見直しまして。そうしたら、この内容は思っていた以上に深いものだから、時間をかけてしっかりと対応したい、という主旨のお返事をいただきました。少し残念ではありましたが、一方で有難いお返事だとも思いました。
そこで健一さんの新作、ライヴDVD『LIVE TIME BEST TOUR 2015 “BEST VALUE”』が10月にリリースされることもあって、今回はそちらにしようってことになったんです。記事にも書いてるけど、日本では意外と珍しいスタッフ、今回はマネージャーさんに話を伺いました。
これにも色々な理由があります。マネージャーさんは、黒沢さん本人以上にDVDの制作過程について色んなことを知っているから、今回はそのほうが妥当ではないかと思ったんです。僕自身昨年からあるバンドのマネージャー（まだひよっこです）や、パブリシスト（こちらもひよっこです）として、バンドのプロモーションのお手伝いをするようになったこともあって、いわゆるバンドスタッフとしての知識・経験を積む上で、大先輩の考え方を学びたかったんです。細かいテクニックなどというよりも、根本的な考え方を肌で感じたかったというか。人それぞれ、バンドによって全く違うのですけれどもね。
記事に出てくるイーグルスの話、マネージャーさんはさらっと答えてますけど、あれ本当にすごいことですよね。普通ありえないです。あの一言の裏側はとてつもなく深いと感じました。音で会話をしていたんでしょうね、きっと。
そんな経緯で今回黒沢さんの記事も掲載させていただくことができました。関係者の皆さんには本当に感謝です。読者からしたら黒沢さんの直接インタヴューが読みたいと思うんですけど、それは再度企画を作り上げて、改めてやりたいなとは目下調整中です。あとはどのタイミングでいつやるのが黒沢さんや読者の皆さんにとっていいのか・・・しばらく先になるとは思うのですが、気長に待っていてもらえたらと思います。ちゃんと形になったら、また報告しますので。
インディー・ポップZINEのポプシクリップ。マガジン第6号は、Amazonと下北沢モナレコードで販売していただいています。
今回の雑誌の成否が今後に繋げられるのでよかったらお手にとってもらえたら嬉しいです。フルカラー68ページ、ページ数は少ないかもしれませんが、一般雑誌にある広告ページは１ページもありませんから、実際は100ページ相当の文字数、内容にはなっていると思います。ギュッと詰まっていますので、どうぞよろしくお願いいたします。
ポプシクリップ。でした。
