編集後記 その7 ポプシクリップ。マガジン 杉本清隆×常盤ゆう対談「音ゲーとギターポップの甘い関係」。

ポプシクリップ。マガジン
取材中の杉本清隆さんと常盤ゆうさん

 

 

ポプシクリップ。です。

先月発売したポプシクリップ。マガジン第6号の編集後記。

それなりに好評みたいなので、もう少し続けます。

 

今日は杉本清隆さんと常盤ゆうさんの対談とコラムを合わせた「音ゲーとギターポップの甘い関係」特集について。

 

これはその名のとおり音ゲー、いわゆるリズムゲームとギターポップの関係について一度整理したいと思って作った特集。

 

取材やイベントなどで杉本さんやrisetteさんと交流を持つようになってから、音ゲーに触れる機会が増えてきました。それまで僕はゲームといっても対戦格闘ゲームやシューティングゲーム、RPG、レーシングゲーム、パズルなどをたまにやっていたくらいで、音ゲーは太鼓の達人以外はあまりよく知らなかったんです。

 

ただギターポップやネオ渋谷系アーティストが音ゲーに多数楽曲提供しているのは知っていましたし、音ゲーを通じてギターポップや渋谷系の音楽を知るリスナーがいることもなんとなくわかっていたのですが、一方で何故音ゲーにギターポップアーティストが参加しているのか、不思議で仕方なかったんです。

 

それと渋谷系が98年に終焉してから、界隈の音楽が、音楽雑誌などのマスメディアからほとんど姿を消していたんですよ。当時既に地位を築いていた小沢健二さんやカジヒデキさん、小西さんなどアイコンにもなっていた一部の方をのぞいては。彼らでさえもたまにピックアップされるくらいで、それより知名度のないバンドは存在すらなかったんです・・・メディアにおいては、ですけど。

 

それなのにポップン中心に、多くの渋谷系界隈の流れを組むバンドが、音ゲープラットフォームに参加していることは不思議で仕方なかったし、そんな奇特なことをする人は誰なのか興味があったんです(笑)。

 

杉本さんと常盤さんにお話を伺い、音ゲーが2000年代・2010年代のギターポップシーンを影で支えてきた功労者であることがよくわかりました。wacさん、凄い方ですね。

 

また、これまでの音ゲーの歴史、その中でギターポップと音ゲーがいかにして密接にリンクしてきたのか、その流れを掴んでもらえればと思い、コラムも追加しました。これを読めば今にいたるまでの、音ゲーに関するアーティスト繋がりも大体わかります。一時代を築かれたピチカートの小西さんはじめ、多くのアーティストが関わってきたプラットフォームなんですよ、音ゲーは。

 

コラムでは考察もいれています。これは僕とライターの市村さん、二人の想いが重なっていれました。今となってはマイノリティな音楽ジャンルですが、一定数のファンが健在、新しいバンドも生まれてきているので、今後も続いていくだろうし、そうなるよう微力ながらポプシクリップ。として応援していくつもりです。

 

 

今回の音ゲー特集は、予想に反し多くの反響をいただきました。他の音楽メディアではほとんど取り上げられていないテーマだったからか、読者の方には新鮮に映ったみたい。音ゲーファンの方からもあたたかいメッセージ、感想をたくさんいただきました。ギターポップ、渋谷系と音ゲーの親和性が高いのは、イベントをやっていても肌で感じているので、これからもこのテーマは追いかけていくつもりです。次回は森野さんとwacさんにもこのテーマでお話を聞いてみたいですね。

 

 

インディー・ポップZINEのポプシクリップ。マガジン第6号は、Amazonと下北沢モナレコードで販売していただいています。

 

よかったらぜひ、お友達にも伝えてください。

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