18年ぶりでした。「黒沢健一」発「ラヴィン・スプーンフル」経由「パイドパイパーハウス」乗換「ザル・ヤノフスキー」着。

こんばんは、ポプシクリップ。の黒須です。

 

7月15日から渋谷タワーレコードの5階に「伝説のレコードショップ」と言われた「パイドパイパーハウス」が期間限定オープンしているのをご存知の方も多いのではないでしょうか?

 

 

・パイドパイパーハウス

http://tower.jp/article/news/2016/06/10/n102

 

 

僕もオープン初日のトークイベントを皮切りに週2、3日通っています

タワレコの一角に設けられているショップインショップなんですが、置いてあるCD・レコードが最高なんですよ。在庫数は3,000枚くらいだそう。

 

The Small Circle Of Friends、ダン・ヒックス、ローラ・ニーロ、はっぴぃえんど、大瀧詠一、山下達郎、コーネリアス、オリジナル・ラヴ、ピチカート、シンバルズ、はちみつぱい、坂本龍一、TWEEDEES、北園みなみ、スカート、cero、YeYe、ジョニ・ミッチェル、ドナルド・フェイゲン、キャロル・キング、ビーチ・ボーイズ、ヒックスヴィル、ネバヤン、山田稔明(敬称略)などが一同に並んでいるんです。

 

まさに僕の理想のCD・レコードショップ。良質なポップミュージックが60年代~10年代まで時代を超えて並んでいて、僕の大好物ばかり。このセンスがわかる人と音楽談義をしたいです。お友達になりたいです。

 

というか・・・僕はL⇔RとSwinging Popsicleから音楽にハマッて渋谷系を知ってルーツを遡って、アズテックカメラにスモール・サークル・オブ・フレンズにジョニ・ミッチェルにキャロル・キングにと音楽を聴くようになったから、僕の知った音楽のルーツは長門さんの歩んでこられた経歴にダブってしまうのはある意味当たり前なんだろうなあと本を読んで思った。だってこの長門さんのお店にピチカートやオリラブやヒックスヴィルのメンバが通っていたわけだからね。つまり長門さんがお店で紹介していた音楽を小西さんや田島さんや木暮さんが知って、その影響を受けてミュージシャンをやっていて、その匂いを彼らの作品から感じた僕のようなリスナーがいて・・・ということだから。音楽の見えない糸を感じるよ。

 

 

 

本題、先日ちょっと嬉しいことがあった。

何かというとパイドパイパーハウスの店長、長門さんにラヴィン・スプーンフルのギタリストであったザルのソロアルバムを教えてもらったこと。

 

僕は邦楽育ちの人で、洋楽との出会いは学生時代に出会ったL⇔Rとフリッパーズ・ギターの元ネタ探し、ルーツ探りがスタートになっている。だから彼らがカバーしたアーティストの原曲を聴いたりするのが好きで、今もたまに続けている。洋楽が好きというよりは、自分の好きな邦楽アーティストの音楽ルーツをたどっていくうちに洋楽にたどり着いた。

 

L⇔R活動休止後、黒沢健一さんが2ndシングル「Rockn' Roll」を98年にリリース。それが写真左上の作品で、このシングルにラヴィン・スプーンフルの「Didn't Want To Have To Do It」のカヴァーも収録されている。

 

健一さんのカヴァー曲でラヴィン・スプーンフルを知った僕は、たまたまその年の秋からカナダに1年弱住むことになっていた。そしてギタリストのザルがキングストンでレストランを開いていることをガイドブック「地球の歩き方」で知り・・・せっかくカナダにいるんだからと、イチ音楽ファンとして会いに行くことにした。大学が冬休みに入ったころで、クリスマス前だったかな、確か。そのときはMDに健一さんのカヴァー曲と彼らのベスト盤(写真右上)のCDを持っていったんだよね。

 

ザルの経営するレストラン「Chez Piggy」に着いた日、あいにくザルはいなかったんだけど、店員さんがザルと連絡をとってくれて明日お店に来るからまたおいでと言われて出直したんだ。

 

翌日改めてお店に行ってザルに会えた時は、頭の中が真っ白になってしまって・・・話したことといったら日本から来たことと、黒沢健一というアーティストがきっかけであなたのことを知ったから、よかったら聴いてもらえないかと使っていたMDを貸してザルに健一さんのカヴァー曲を聴いてもらって、あとは色々話したんだけどあまり覚えてないんだよなあ。でもとっても陽気なおじさんでした、はい。

 

写真の通りCDにサインしてもらって確か記念写真も撮ってもらった(写真は実家にあるはず・・・)。ザルのサインは結構レアだと思う、多分。そして料理も美味しかったんだけど、正直覚えてない(笑)。ザルは”彼(健一さん)の歌声が素晴らしい。日本にもいいシンガーソングライターがいるんだな”って話してくれた。そういえば、このことを健一さんに話そう話そうと思ってまだ話してなかった気がする・・・。今度会ったときに伝えることにしよう。

 

 

あれから16年。

先週パイドパイパーハウス長門さんの伝記本『PIED PIPER DAYS パイドパイパー・デイズ 私的音楽回想録1972-1989』を読んでいたら、長門さんがラヴィン・スプーンフルの大ファンで、彼らの「Do You Believe In Magic」から株式会社ビリーヴ・イン・マジックを作ったことを知る。

 

ラヴィン・スプーンフルはたまに聴いていたけど、名前を聞いたのはあれ以来16年ぶりで、急に懐かしくなってしまって早速タワレコのパイドパイパーハウスへ遊びに行った。そして長門さんにカナダでザルに会った話をしたら喜んでくれて。”ザルのソロアルバムは知ってる?”と紹介してくれたのが写真下のアルバム『Alive And Well In Argentina』だった。CDをかけると陽気に楽しそうに歌うザルの声が部屋中に響き渡ってね、オルタナ色が強い実験的なアルバムだけど、聞きごたえのある一枚だった。ちょっと僕には難しかったけど(笑)。

 

このCDは長門さんが監修しただけあって、こだわりがよかった。紙ジャケットなんだけど写真にあるようにCDを包むビニール袋があってさらに紙製の入れ物もあってその外側に紙ジャケットがあるんだよね。普通紙制の入れ物なんかはないわけで、これってレコードの作法を意識して作ったんだろうね。

 

伝記本を読んで初めて知ったんだけど、ポリスターからポニーキャニオンにL⇔Rが移籍するときに脱退した嶺川貴子さんの1stソロアルバムを手がけたのが、実は長門さんだったとかね。なんか不思議な縁があるんだなあと思ったし、16年ぶり、いや正確にいうとザルの訃報を聞いた02年以来14年ぶりにラヴィン・スプーンフルの名前を聴いて、こうして新たな音楽と出会うことができたことになんだか嬉しくなってしまったわけ。この伝記本は貴重な資料なので、ポップスファンはみんな読んだ方がいいと思う。Amazonでも発売当初しばらく1位とベストセラーに。当時のことを全く知らない僕でも、すごく惹きこまれたし、知っている人だったらなお一層懐かしく読めるだろうからね。

 

音楽の縁と人の縁が新しい音楽との出会いを作る、ごく当たり前のことかもしれないけど、そんな素敵な出会いを作ってくれたパイドパイパーハウス、来年1月までの期間限定のようだけれど、しばらく足しげく通うことになりそう。今日もTWEEDEESのイベントが、ちかじか小西さんや山田稔明さんのイベントもあるしね。

 

あと10年早く生まれたかったなあ・・・。

 

 

それでは、また。

 

パイドパイパーデイズ

長門 芳郎

PIED PIPER DAYS パイドパイパー・デイズ 私的音楽回想録1972-1989

2016年7月15日リリース

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Various Artists

ベスト・オブ・パイド・パイパー・デイズ(日本独自企画盤)

2016年7月13日リリース

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