新型肺炎が感染拡大する中で、もやっとしている

こんにちは、ポプシクリップ。です。

 

新型肺炎の感染の拡大が続き、緊急事態宣言が出されて1カ月が経った。

結論、何もできずに日々が過ぎていくことに憤りを感じている。力不足・・・を感じる日々。

 

仕事はほぼ在宅勤務に切り替えていて、出社するのは月に2,3日程度になった。スカイプやZOOMでの会議は慣れたら楽だし、全くもって問題ないけど、ちょっとした相談ができないのは、非効率かな。結局在宅でも仕事の量が減ったわけではないので、残業続きだし。

 

3月以降、ポプシクリップ。としてもミオベルレコードとしても音楽パブリシストとしても、想定以上に大変な状況が続いている。というか何をすることがいいのか、結論が出ないというか、そんなもやもやした状況が続いている。

 

政府の方針が出る前から、自分が企画したイベントは全て中止にしたし、杉本清隆さんのバースデーはじめ、お手伝いしているアーティストの全てのイベントもなくなった。Miobell Laβで予定していたラジオ局での生出演やその他のプロモーションも全て中止。スタッフとしてお手伝いしているバンドのイベントフライヤーも、ライブが中止になっては延期日程のフライヤーを作り直してを繰り返したり・・・作業そのものは別にいいんだけど、先の見通しが立たないのでもやもやする。

 

レコードショップや本屋さんも閉店したことで、CDやマガジンの売れ行きもほぼ止まった。Amazonや各CDショップの通販もあるけれど、ポプシクリップ。ではもともと通販の比率は高くないので、影響は大きい。もともと僕自身は1円も利益を取っていないのだけど、それでもパッケージが売れないと投資回収ができないため、それは結果としてお手伝いしている音楽家の新作リリースの予算やスケジュール、そして音楽家への印税にも影響が出てしまう。あとそもそもの日常の運営費がまわっていかないのも辛い。

 

この様子だと緊急事態宣言が解除されても、3密になるライブイベントは当面はできない気がする。夏明けにできたらいい方で、悪ければ年内はできなくなるのではと思う。仮に政府が小規模イベントについては許容すると言ったとしても、開催したらそれはそれで非難を浴びそうだし、それにお客さんが感染を恐れて来てくれないのでは・・・といった不安が常につきまとうだろう。結局安心してイベントがやれるようになるのは、ワクチンや特効薬ができてからになるのではないか。政府が許容した上で、周りの様子も見ながら感染拡大の予防措置をしたうえで実施する、といったことにはなっていくのか。

 

高野寛さんやceroさん、山田稔明さんらが有料配信ライブをやっている。僕も生まれて初めて投げ銭をやってみた。有料配信ライブについては、僕も実施を検討したんだけど、ソロならともかくバンドスタイルだと、結局やる場所が3密に近い形になってしまうのがどうしても避けられないことがわかり、断念した。ソロ・アーティストが自宅で弾き語りをやる分にはいいと思うんだけど、イベント的にやるのはちょっと難しいのと、お金をいただいていいクオリティにできるのか、機材面の準備もあってなかなかすぐには難しい。

 

最近無料でコンテンツを開放する動きが多い。視聴者としては嬉しい、素直に。映画、ドラマ、お笑い、そして音楽ライブも多分に漏れず、多くのミュージシャンが過去のライブ映像などを無料で公開している。その意図は「#ステイホーム」のためでもあるから、大義名分としてもいいことだと思うんだけど、じゃあ自分が保有している過去の映像を公開するかというと、それにもためらいが出る。何故なら他人に見せるために録画したものではなくて、あくまで記録用のものばかりだから、ファンの方にそのまま見せることはちょっと難しいんだよね。

 

クオリティの問題・・・といっても、近年は記録用の固定カメラとはいえ、大半は4Kカメラで撮ってはいるから映像は綺麗だし、見られないというわけでもない。音はまあカメラのマイクによるエアー録音だから決していいものではないけど、まあ聴ける。全てではないけれど、PAで録音している2MIXデータもあるから、エンジニアに頼んでミックスしてもらったら、それなりにはなるのだろうが、市販の映像作品のクオリティと比べるとかなり落ちてしまうしね。そんなの気にしないというリスナーも多いと思うけど、一方で提供する側としては、それで妥協していいのか、という悩みもある。まあこれはアーティストにもよると思うので、そのままでいいというアーティストがいれば、いつか公開してもいいのかもしれないけど、最低限テロップ位はつけたいしね・・・といったところで時間は過ぎていく。

 

それと、無償でコンテンツを公開することが、いいことなのか迷ってもいる。フリーミアムの考え方はわかるし、楽しんでもらえればそれでいいのだろうけど、そういった行動が「#ステイホーム」のためにはいいだろうが、ポプシクリップ。がやるべきことなのか?という視点で見たときに、判断しきれないんだよね。コンテンツには一定程度の対価を払う文化を醸成したいし、そうでないと長く続かないからね。

 

ドネーションやクラウドファンディングの話題も最近増えている。日本でもライブハウスがクラファンで資金調達をしはじめている。Spotifyも、Spotifyのアーティストページから、リスナーが直接アーティストに投げ銭というか寄付ができる仕組みを作った。ただ、なんだろうなあ、それもちょっともやもやする。結局一時的なもので、長くは続かないのが気になってしまうというか。とはいえあと数カ月この状況が続いたらまずいので、その前には手を打たなければとも思うのだけど。

 

 

やるべきことは、このコロナが拡大していく中でも適正な利益を出していくこと、つまり雑誌やCDをきちんと販売し、ストリーミングで聴いてもらえるようプロモーションをしていき、結果先に挙げた投資回収を行い、次の作品への投資をする環境を作ることだ。それが結果音楽家の利益につながるからで。そのために何をしたらいいのか、多くのお店が実質稼働していない中で、自分が何をできるのか・・・。答えは見なかなか見つからない。

 

 

この数カ月、何をしていたかというと

 

・Miobell Laβ EPの海外ストリーミングプロモーション

・今回の新型肺炎の感染拡大の影響で損害が発生したアーティストのための助成金の申請

(民間でも損害が発生したミュージシャン向けの助成金制度が創設されており、申請手続きなどを行っていました)

・あるバンドの新作のスタジオレコーディング

・新作リリースに向けた打ち合わせ

・ポプシクリップ。マガジンの原稿確認、データ作成、権利処理

・あるバンドのパブリシティ準備、打ち合わせ、資料作成

・あるバンドのイベントフライヤー作成

・19年度の実績集計などの事務処理

・ある音楽家の新作リリースに向けたアートワークの確認やその他作業

・その他もろもろ

 

こんな感じで、幸いにも仕事というかやることはたくさんあるから、普段とあまり変わらなかったりするのだけど、コロナ下における新しい取組みまでには至らなかったんだよね。アフターコロナに向けて、新作リリースの準備はしている・・・。あと、唯一助成金申請などでお役に立てた部分も少しはあるけどね。マガジンも12月には、ほぼ完成していたのだけど、最後の権利処理で少し面倒なことが起きて、その調整に4カ月以上時間を要してしまったり。

 

なんかもやっとしている。