Swinging Popsicle 『119Fast ResQue』 下北沢CLUB Que 2012.1.19 Thu.

119 FastResQue

出  演:Swinging Popsicle/甲斐名都/ほたる日和
日  程:2012年1月19日(木) 開場:18:30 開演:19:00
会  場:下北沢CLUB Que
チケット:前売 2,500円 / 当日:2,800円 (別途+1drink)


 

 

 

 

「今年もよろしくお願いします!」

 

 

 

 

ヴォーカル藤島さんの挨拶で締めくくられた今年最初のライブは、懐かしい曲から最新の歌まで幅広いラインナップで観客を魅了していた。会場は下北沢CLUB Que。Swinging Popsicleも幾度となく出演しているステージだが、意外にもQueでのライブは7ヶ月も間が空いていたことにふと驚く。ほたる日和、甲斐名都さんとのイベントで平日にも関わらず多くのお客さんが見に来ており、会場全体がほどよく埋まっていた。

 

この日彼らは2番目に登場。オープニングSEは映画ゴッドファーザーで使われているテーマと、普段と違う路線であったのだが、それは最近美音子さんが映画を見直して改めて彼女の中でブームになっていることが理由らしい。途中のMCでもゴッドファーザーネタで大いに盛り上がったこともつけくわえておきたい。

 

メンバーが準備し、暗闇のステージから聞こえてきたのは「rainbounds」。シマッチのエレキが鳴りはじめそれにかけてベース平田さんが生み出すノリのよりリズムが会場の空気をあたため、藤島さんの歌がいつものようにのってくる。途中キーボードも弾いたりしながらと・・・いつもの彼らの姿が見られてちょっぴり安心をした。だって3ヶ月ぶりのライブだったから。

 

そんなことを考えているうちに、続いて聞こえてきたのはなんと「遊びにおいでよ」!ご存知1stアルバムに収録された心踊るポップチューンで、ライブでやるのは2009年12月23日に新宿レッドクロスで行われたワンマン以来2年ぶりだ。サポートドラムの山口幸彦(ハックルベリー・フィン)さんとの相性も抜群で、タンバリンを叩きながらハンドマイクで歌う藤島さんの姿はとても楽しそうだった。この日一番の出来栄えだったかと思う。それは一緒に来ていた友達も話していたし、曲が終わったときに美音子さんが「なんかいい感じです!」と笑顔でつぶやいていたことなどからも伺える。久しぶりに聞けたということもあり、この曲で私はウキウキな気分に浸り一気にテンションがあがってしまったのは言うまでもない。

 

3曲目は「Do your Homework」。「昨年Queで生音、ウッドベースを使ったりマイクやアンプとかで増幅しないイベントに出させてもらったんですけど、そのときは生でやったんですが、今回は初のバンドバージョンでお送りします」と平田さんより説明が入る。はじめて聴いたドラムありのバンド版での「Do your Homework」は、これまた会場とゆったりとあたたかい雰囲気にしてくれた。楽器の音を増幅することで相対的に歌やコーラスの音が小さく聞こえてくるものの、テンポ感が増すことでほどよく体を揺らしたくなるようなアレンジに仕上がっていた。こういうアレンジ違いを楽しめるのはライブならではの楽しみだといえる。個人的には元々アコースティックで作られた歌であることと、、昨年Queで見たときの感動を思いかえすと、生音のバージョンのほうがポプシらしさ、美音子さんの歌と2人のコーラスの美しさがより際立って好きではあるのだけれども。そして「スノーイズム」、こちらもサビのコーラスが素敵で気持ちよかった。この歌は明日雪が降ると聴いて選曲したとのことで、「ここに来る途中空は曇ってきていたけどまだ雪が降っていなくてよかった、ライブの日に雪だと大変だからね」といった話もあった。

 

「Blue Small Sailboat」。この日演奏した中では唯一音源化されていない曲。美音子さんが飼い猫のモモタを亡くしたときに作られた歌で愛情がたくさん詰まっている。いつもこの歌を歌うときの彼女はどこかさびしげな表情を見せるのは気のせいか?先の2曲とは少し傾向が異なり、藤島さんの歌が前面に出ていてまったりとしたね。

 

ゆったりした曲が続いた後はライブも終盤に向かって駆け上がっていく。ゲームの主題歌にもなった「(a)SLOW STAR」、「Perfect Loop」を続けて披露し会場の空気をもりあげる。どちらもノリがいいので聴いていてスカッとした。仕事で疲れたもやもやが晴れていくような感覚を覚える。この2曲を一度にやることはあまりないので、最近ポプシクルを知ったファンも楽しめたんじゃないだろうか。シマッチのギターソロは相変わらずかっこよくてギュインギュインうなっていたしね。「Perfect Loop」の間奏に入る前のドラムロール、初めてサポートするハジさんがどんな風に叩くか楽しみにしていたんだけど、ケンイチロウさんともけっちゃんとも違って、彼なりに少しアレンジを加えていたのは楽しめました。

 

最後は「Let Me Fly」。以前のライブでハジさんがポプシクルの中で好きだと話していた歌で、最後を飾るのにふさわしい演奏だった。イントロでは藤島さんがアコギでアルペジオをさりげなく披露したりね(^^;。昨年のソロライブの経験がいい方向に向かっているようだ。そして美音子さんの歌は本当に天使のようにどこまでも伸びていくし、平田さんと嶋田さんのコーラスも分厚く綺麗に重なっていて言葉にならなかったね。Let Me Fly本当にいい歌。いつまでも聴いていたい。

 

 

ちなみに平田さんがツイッターで書かれていた気になる髪型。確かにいつもより長く伸びていてパーマのうねりがすごかったんだけど、ステージでベースを弾いている姿はロックミュージシャンらしい趣や貫禄を感じさせていてかっこよかった。普段短めの髪型のときはスリムな体型ということもあって健康的な爽やかなスポーツマンのような印象が強かったんだけどね。僕の中でいうと普段がポップスターならば、この日はロックスター。うまく言葉では表現できないんだけどそんな印象。もう少し伸びて眼鏡をかけたらジョンレノンになりそうな・・・「歌わないジョンレノンから歌うジョンレノンへ・・・」「いやジョンレノンじゃないし、平田博信だし」とステージ上で藤島さんに思いっきりつっこまれていてちょっと可哀想だった平田さんのソロライブは3月7日に下北沢CCOで行われるとのこと。ポプシの次回ライブは決まっていないのが残念だけど、今年は15周年、きっと何かあるに違いないと期待をこめながら会場をあとにしました。

 

とても楽しくて幸せな気持ちになれたライブ。ありがとうございました。

 

 

 

 

 

setlist

 1.rainbounds

 2.遊びにおいでよ

 3.Do your Homework

 4.スノーイズム

 5.Blue Small Sailboat

 6.(a)SLOW STAR

 7.Perfect Loop

 8.Let Me Fly ~天使の歌~