みんなの頭の中の完成イメージが完全に一致してて、音色どうこうとか、細かいリクエストは一切なかったですね。（嶋田）

──また、太くてあたたかい音色のベースに、軽やかなドラム、パーカッションが楽曲に軽やかな印象と暖かみを与えているように感じます。演奏及び各種アレンジにあたって何か意識されたことは？

平田　僕はジェイムス・テイラーの「You've Got a Friend」をアナログでよく聴いたんで、自然とそういうサウンドを目指してしまいました。今の時代のサウンドとは真逆のアプローチですけど、それが今回ポプシクルらしさとして意味があったと思っています。

また耳が疲れず、心も優しくなるような温かいアナログの感触はかなり狙いました。
マスタリング・エンジニアにも聴いてもらった瞬間に「アナログを聴いている様な雰囲気ですね。」
と狙いがしっかりと伝わっていたので、その色をマスタリングの時にもしっかりと濃くしてもらいましたね。

──お二人はいかがでした？

嶋田　平田くんも高橋さんもこの曲にはみんな思い入れがあって、なおかつ枯れた感じの音は得意なわけです。みんなの頭の中の完成イメージが完全に一致してて、音色どうこうとか、細かいリクエストは一切なく、おー！来た来た～！待ってました～！という感じでした。

藤島　平田君はベースもそうなんですが、今回はミックスをとっても頑張ってくれました。

私の出したい声の質感を汲み取ってくれ、とっても満足の行く仕上がりとなりました。

グッジョブ、平田君！

けっちゃんはいつものごとく、歌心を尊重してくれるパーカッショニストだし、けっちゃんと音を一緒に出すようになってもう長くなりますから、ポプシとの空気感もわかっているので。

グッジョブ、けっちゃん！

「本家に遠からず近からず」なジャケットがとても気に入っています。（藤島）

──ジャケットにもこだわりがありますね。見たとき、思わずにんまりしてしまいました。これは誰のアイデアですか？またどうやって作られたんでしょうか？

嶋田　ミネコフが素材を出して来てくれて、フレーバーレーベルの永井さんがデザインされた案をみんなで選んだ感じですね。

藤島　写真は私が出しました。

実はもう一つ候補があったのですが、メンバーに意見を聞いて、こちらの写真に決まりました。

またもや、うちの猫ですみません（笑）

でも、写真整理でふと見つけた昔の写真の、この色褪せ感、窓辺、そして二匹の猫の友情。

それらが、Tapestry（Carol Kingアルバム）のジャケを彷彿させ、更に曲のタイトルともリンクするので、クスっと笑ってもらえたら嬉しいなと思って。

その他のアートワークは、いつもお世話になっているレーベル、フレイヴァー・オブ・サウンドの永井さんにお願いしました。

永井さんも意図をすぐに汲み取ってくれ、何パターンかあるうちの、自分達が気に入ったものを選択させてもらいました。

結果「本家に遠からず近からず」なジャケットがとても気に入っています。

ぜひオリジナルのキャロル・キングとグラミー賞も受賞したジェイムス・テイラーのバージョンは聴いて欲しいですね。（平田）

──前作のアルバムから『LOUD CUT』から3年。そろそろ新しいアルバムの足音が聞こえてきそうですが・・・このカヴァー曲も収録される予定なのでしょうか?

嶋田　いや～、内緒にしてたほうが楽しいじゃないですか！（笑）。

新しい音源は出そうということで、新曲を日々制作しておりますが、まだ全体像が見えてないので、

これも出来てからのお楽しみということで！

──それでは最後にリスナー・ファンに向けてメッセージをお願いします。

嶋田　昔から聴いていただいてる方も、最近聴き始めた方も、いつも聴いてくださってほんとにどうもありがとうございます！楽しんでくだされば、ほんとに嬉しい限りです。

平田　もしポプシのバージョンしか知らなかったら、ぜひオリジナルのキャロル・キングのバージョンとグラミー賞も受賞したジェイムス・テイラーのバージョンは聴いて欲しいですね。
音楽は歴史のうえに成り立っていることを感じながら聴いてもらうと、今われわれが鳴らしている音の意味もわかってより楽しめると思います。音楽をより面白く聴くためには、音楽の系譜を理解するというのは避けては通れない道ですからね。

藤島　今回のカヴァーは、初めましての方にも聴いてもらいたいというところから始まった企画ですが、記念すべき日にリリースし、ずっとファンでいてくれる方々への感謝の意を込めた楽曲をカヴァーすることが出来たと思っています。

──ありがとうございました。

＜作品情報＞

Swinging Popsicle

（スウィンギング　ポプシクル）

掲載日：2012年9月23日

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