2018/11/27

ピアニスト・編曲家の岡城千歳が15年ぶりとなる復帰作として、坂本龍一トリビュートアルバム第３弾を11月20日にリリース、公式トレイラー映像とエピソードコメントを公開！

ポップスをクラシカルに再構築することに長けているピアニスト・編曲家の岡城千歳が11月20日に『坂本龍一ピアノワークス３、トリビュートアルバム In Appreciation & Admiration』をキングインターナショナルよりリリース、岡城による公式トレイラー映像がYouTubeで公開されたほか、岡城自身による坂本龍一との出会いのきっかけも交えたエピソードコメントも到着した。

トレイラー映像は、今回のアルバムがピアニストとして15年ぶりの復帰作となっていることから、その心情をストレートに表現したものとなっている。

本アルバムは岡城がこれまでにリリースしてきた『坂本龍一ピアノワークス１＆２』に続くシリーズ第３弾となるもので、岡城自ら坂本龍一本人に企画を説明、許諾を得た上で独自のアプローチで編曲、演奏しており、今回のアルバムには３曲目を除き2004年に長野県文化会館ホクトクホールで開催されたライヴ音源が収録されている。

アルバムの主題となるのは４曲目に収録されている「ブリッジ」。2003年より充電期間に入っていた岡城をことあるごとに勇気づけてくれた曲で、『山本耀司1995年秋冬プレタポルテのパリ・コレクションショー』のために坂本龍一が作った30分の大作となるピアノ曲だ。そして今回のアルバム制作に向けて３曲目には、岡城を勇気づけた「ブリッジ」をモチーフに新規制作された「坂本龍一へのオマージュ、グレイテスト・アーティスト」も収録されているので、ぜひ４曲目や原曲と比較しながらチェックしてほしい。

アルバムには「ブリッジ」の他にもサントリーオールドのCMソング「Dear Liz」や、1990年に公開された映画『シェルタリング・スカイ』のオリジナルサウンドトラックに収録されていた「Loneliness」、ゲーム機ドリームキャストのゲーム『L.O.L.(LACK OF LOVE)』で坂本が楽曲提供した「Dream」など、坂本の様々な作品からセレクトされた全９曲を収録。最終工程であるマスタリングでは坂本に全曲聴いてもらった上で直接アドバイスをもらいながら作業を進めるなど大変拘りのある作品となった。

一部先行販売されていたAmazonでは「室内楽・器楽曲の新着ランキング」で1位※1になったほか今もトップ３※2に入っている本作品。岡城曰く、今後もこの『坂本龍一ピアノワークスシリーズ』は続けていきたいということで、坂本龍一のファンはもちろん、ポップスリスナーにもぜひチェックしてもらいたい。

なおポプシクリップ。ではリリースを記念した特設サイトも公開しているので合わせてどうぞ。

※1　2018年11月17日時点

※2　2018年11月24日時点

坂本龍一による推薦コメント

「自分の音楽が違う衣装を着て、別な表情でぼくの前に現れたので、とても新鮮でした。」

（坂本龍一、ライナーノートより『ピアノワークス３』）

岡城千歳コメント

坂本さんに初めて出会ったのは、私が当時所属していたレコード会社の社長のご紹介でした。それから坂本さんのお子様にピアノをお教えしたりしていましたけど、とってもやさしいパパっていう印象でした。坂本さんのコンサートにも日本では勿論NYでもたくさん行きました。NYのほうがコンサートで坂本さんとの距離が近く、盛り上がり方がすごくてとても感銘を受けたんです。それから彼の音楽にはまってしまって。

私の新譜CDに入っているライブ録音の「ブリッジ」は実は日本初演時のものです。私にとっての「ブリッジ」は涙。活動休止中に聴いていた、つらい時に私を救ってくれた曲。だから彼へのオマージュの新曲も創って、トリビュートアルバムにして復帰したかった。長年抱えていた音の悩みに関しての相談メールを彼にしたこともあります。今年４月には彼の映画「CODA」をNYのトライベッカ映画祭の初演時に見て、その後少しだけお目にかかれました。あの映画の中の「戦メリ」に泣きました。ああいう風な一音でも深い音を目指したいなって。「豆腐を切るように弾く」っていう表現を彼がしていたのを読みましたが、その境地をこれから目指したいと思っています。