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第2回石田ショーキチ presents デビュー20周年特別企画 “FURTHER ALONG 20th anniversary TALK”!!

9曲目「I DON’T BELIEVE」~日曜日はタイクツ


石田 「村田陽一さんの、A&M風味をばっちりとらえたホーン・アレンジが素晴らしい」

藤井 「とても高度なアレンジをしているんです・・・すごい、いい曲だな」

「I DON’T BELIEVE」試聴!
「I DON’T BELIEVE」試聴!

石田  「これは1chにハイハットが入ってて、それは無くなってました。ハイハットがない音源に関しては、オーバーヘッドマイクのところから音を拾いましたね。 ただ、オーバーヘッドマイクのテイクの音を上げると、スネアの音の「ぽわーん」という残響とか、キックの「ぼわーん」という残響がまず出てしまうので、そ れをいろんな機材を使ってハイハットの音を浮き出させるという修復作業をしました」

 

あず 「ハイハット単体で録った音が消えていたから、ドラムを、ちょっと上のほうから録ったマイクのテイクを使って、そこからハイハットの音だけを抽出したということですね」

 

石田 「そう。引き算で、ほかの楽器の音を引いていって、ハイハットを取り出したっていう」

 

藤井 「ハイハットが1chに入っているというのは、アナログのレコーディングの時代からの名残なんですよね。テープのはじっこのトラックって、高音が削られていくんで。そういう音を配するというのがエンジニアの伝統なんですよ。今は全然関係ないけどね、そういうことは。しかし、改めて聴くと、これいい曲だね!」

 

石田 「村田陽一さんの、A&M風味をばっちりとらえたホーン・アレンジが素晴らしいですね」

 

藤井 「そうなんです。これね、この曲どんなふうにやりたいって石田と車谷に聞いたら、クローディヌ・ロンジェっていう60年代のソフトロックの、そのとき有名だった女性ヴォーカルがいるんですけど、そういう風にしたいんですって言われて。僕ぜんぜん知らなくて‘‘なにそれ!”っていう感じだったんです。聞いてみたら、渋谷系といって、レアなアナログ盤のシングルを探す人たちの中でも、本当に人気あった、なかなかレコードの手に入らない人なんですね。そういわれて”ああ、こういうのやりたいんだ!”って思って。わりと60年代の、A&Mサウンドって言われているんだけど・・・それはポップスなんだけど、アレンジはジャズの手法がとられてて、割とアレンジの手法が難しくて。ちょっと僕の手には負えなかったんです。それで、さっき名前の出た山本拓夫くんと今でも一緒にトロンボーンを吹いている村田陽一さんにアレンジをしてもらったんですね。わりと楽器の持ち替えが多いんです。トランペット吹いている人が途中、フリューゲルを吹いたり、サックスの人がフルート吹いたりして、一曲の中でも楽器を持ち替えたりする、とても高度なアレンジをしているんです。今聴くといいよねえ。これね、途中がモンキーズみたいになってさ・・・すごい、いい曲だな。これ」

 

石田 「そうですねえ」 

 

藤井 「佐々木君とか、この曲を最初に聞いたとき、どんな感じでした? 大人っぽい曲という感じだった?」

 

佐々木 「僕、当時高校生なんで、いろんな音楽も全然聞いてないし、ビートルズも、まだちゃんとは聴いたことはない、名前は知っているけど、みたいな感じで。だから、スパイラル・ライフをもとにして、いろんな音楽のジャンルを知っていったみたいな感じでしたね」

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